HOME
RENCONTRES
BLABLA


MAMIKO MITSUNAGA

UNE INTERVIEW EXCLUSIVE réalisée par daNIel en janvier 2011 à Belleville.

TRADUCTION JAPONAISE : HARUMI SUZUKI

斬新なアーティストが集まる傍ら、裏庭には薄汚れたアトリエも点在するベルヴィル界隈中枢。ブルジョワ化の波はまだ届いていない。パリでは他に見られない文化の混ざり合いをまさに身を持って語る、ダンサー兼振り付け師または劇団カンパニー・ヒカリ創設者である光永 真美子(ミツナガマミコ)氏に彼女のダンス、踊る自由について語ってもらう。

MAMIKO MITSUNAGA

ダニエル(以下D):聞こえる?サイトは、人がそれぞれ抱く夢をテーマにしているんだ…

光永 真美子(以下M.M):私の最初の作品は夢がテーマだったの!

Daniel :ホント?それは偶然だね!

Mamiko:面白いわね。私は舞踏家じゃないけど、同じような方法で裸体を白く塗って演じたの。何故夢をテーマにしたかって?
それは6、7歳の頃見た夢が頭から離れなかったから。部屋のベッドの前にお人形を棚に並べて飾ってあったんだけど、ある夜豆電球の光の中に今まで見た事のない人形が現れてびっくり!しかも動いたの!棚の上で足をぶらぶらさせているのを見てしまって。翌朝になって現実か夢か自問自答したものの…何やらさっぱりわからなくなってしまったんだけど、この経験は私の頭にずっと残っていて。後にこの夜の出来事を自分の身体で表現したくなったってわけ。作品では自分自身と人形を1人二役で演じたの。

Daniel : 6、7歳の頃にこの夜の出来事があったわけだね…じゃあダンスをしたいと思い始めたのはいつ?

Mamiko:もっとずっと後。高校の頃だから16歳か17歳かな。この出来事は長い間心に残っていて、ずっと後になってからこの経験をもう一度見直すために踊ろうと思ったの。私ね、とても私的なものしか踊れないの。テーマが決まってて注文を受けてから振り付けする事が出来る人がいるでしょ、例えば今年がブラジル年ならブラジル文化を目指して創作する、とか。日本年ならそれに沿って、とか。私はそういうのは出来ないタイプ。流行に乗る事が嫌いなの。という訳で私の最初の創作は子供の頃の思い出を元にしたもの。今は« fa-ce-tte »(注:意味=面)という作品を手がけているところ。私はフェミニストなので女性たちについて、そして人格形成における多面性をテーマにしているの。

Daniel : 僕らはみんないくつかの性格を持つのと同じように多面性があるよね、だけどその中心になる面があると思わない?それが人生を導くというか、選択の機会に立たされるというか。

Mamiko : 興味深い質問ね。私に関して言えば中心を持つ事は大切。自分の内部に1つ小さな決まりを感じるように。その決まりがなかったら、その他の面とは向き合えない…

Daniel : 多面性って生きるうえで大切な事かな?「決まり」1つだけでは不十分?

Mamiko : 駄目だと思うわ。みんないくつかの面が必要なはず…

Daniel : 興味深い!

Mamiko : 面の数は人によって違うでしょうね…。私は人と出会って話を聞くのがとても好き。例えば今日はあなたに出会って、話をしたお陰で自分をまた再発見出来ちゃう。質問はあなたが私に問いかけているのであって他の誰でもない。他の人だったら違う風に答えるかもしれない!

MAMIKO MITSUNAGA

Daniel : 何故違う顔、言い換えれば多面性を持つ必要があるんだろう?

Mamiko :私にとってはそれは自分を守るようなものと言うか…

Daniel : 君は何か危険を感じているという意味かな…どういう危険だろう?

Mamiko : 思うに私たちの多くはみな繊細だと思うの。だから身を守るための作戦が必要。自分や同時に周りを守るためでもあるかな。

Daniel : 僕らはみんな、深い部分に弱さがあるって意味?

Mamiko : 私にとってはそう。多くの人って言うかひょっとしたら全員がそうかもしれない…。でも弱点がある事は幸運とも言えるかも。だってそれがあってこそ表現が出来たり物事を伝えられるから…

Daniel : もう1つ思い浮かぶ言葉があるんだ、ダンスなどの身体表現でよく使われる「バランス」という言葉。この言葉はどう理解してる?

Mamiko:あくまでも主観的に答えるわね!(笑)バランスとは毎日の自問自答そのものだと思う、ハイと答えるかイイエと答えるか、周りに対して、もしくは自分自身に対して(笑)。
誰かと会話する時は、常にずっとハイハイハイって言うわけにいかないし、イイエばかりでも駄目。会話のバランスを見極めるべき。バランスは人間関係やコミュニケーションに繋がっている。これは周りに対してだけじゃなく、自分自身にも言える。

Daniel : それって迷いがないって事かな。自分自身に正直であると…

Mamiko : そう。例えばイイエと答えるべき時、今言うか、1分後か、もうちょっと後か…タイミングを探す。答えは決まってるけど、答える時を選ぶの、自分や相手をよく観察するのよ。こういうのをバランスって言うんじじゃないかな。

Daniel : ちょっと思い付いた質問があるんだけど。踊り手から見て、バランスとダンスって結局反対の言葉じゃない?

Mamiko :ダンスにおいてバランスを求めるのは無駄ね。表現したいから動く、ただそれだけ!クラシックダンスにおいては身体的バランスを習得する目的でテクニックを身につけるけれど、コンテンポラリー、特に私のダンスではバランスを思う必要はなし。自分の中にあるものを放出するの!テーマを想い音楽を聴けば動きは自然に付いてくる!

MAMIKO MITSUNAGA

Daniel : じゃあ動きとは何?バランスを取ったり崩したりの繰り返しかな…

Mamiko : 違う違う、私はそんな風には考えないの。体の線を考える。自分にぴったりな線を探す。バランスの有り無しは別物…

Daniel : でもやっぱり僕ら、同じことを話しているかも。線とはなに?

Mamiko : 体の線。エネルギーの方向。

Daniel : その線は僕らの中心と繋がっている?

Mamiko : そう。生き方とも。

Daniel : 初めてフランスに来たのはどういう理由で?経緯を教えてくれる?

Mamiko : 私は京都にいて、私立ダンス学校の生徒だった。その後講師になるための試験に合格して母校で授業を教える事になったの。ここでは海外から来た振り付け師と一緒に踊る機会もあったの!ドイツ人やアメリカ人と多く出会ったわ。ある日、ハンガリー人で振り付け師のパル・フレナックが、関西日仏交流会館「ヴィラ九条山」の仕事のため来日したの。主役を演じるパルカル・ジョルダーノを引き連れてね。というわけでこうして私はパスカルと出会ったわけ。10年前の事よ。

Daniel : パスカルと出会う前は、フランスに行きたいと思った事はなかった?

Mamiko : 全然。外国で暮らすなんて思ってもみなかった(笑)。

Daniel : そんな事言うの君が始めてだよ!(笑)

Mamiko : だって私京都が大好きだもの、離れたくなかったわよ!最初、フランス生活はとっても辛かった。何がそんなに違うかって?言葉はそれほどでもないけど、コミュニケーションの仕方が違うのよね。長い事かかってコミュニケーションのコツを探したわ。フランス語は出来なかったし、言えたのはボンジュールとメルシーだけ(笑)。

MAMIKO MITSUNAGA

Daniel : 2つの文化が君のダンスを豊かにしたかどうか知りたいな。日本文化とフランス文化、何か影響はあった?

Mamiko : 私、ダンスは日本で学んだって話したわね。全ての分野、もちろんダンスも、日本はとにかく規律正しさを求められる。「ハイ、先生!」返事は常にハイでなければならないし、真似して真似して学ぶ。お陰で日本人ダンサーは海外に出ても有名カンパニーですぐに適応する事が出来るの。だって私たちは真似が上手だから。クラシックダンスにおいてはヨーロッパでもこういう傾向は見られるけれど、現代ダンスでは全く違う。私はこちらにいる方がずっと自由にクリエーションが出来るの。もし私が日本に戻ったらおそらく講師を再開するだろうと思うけれど、作品を創る事はできなくなるような気がする。

Daniel : でも、何故?

Mamiko : 不思議でしょ、でも日本人にとってフランスは思考の国なの。例えばフランスには沢山の哲学者がいたでしょ。今だってアーティストにとって、フランスは創作するため思想出来る国。日本では難しいの、人が多すぎ騒音も多い…1人で引きこもって考えるためには、私はフランスの方が合ってるの!
フランスにいると聞こえるもの全てが音楽に聞こえる。言葉の違いも影響あるかもしれないわね。日本にいれば周りの言葉がみんな分かってしまうから、不快に感じる。日本で聞こえるものは私には騒音でしかない。

Daniel : 僕もパリで同じように感じるよ!東京はとても静かな街だと感じるのにね。

Mamiko : もう1つ加えたいんだけど、フランスではダンスの授業を受ける時、様々な国籍のダンサーに出会うけど、日本では日本人にしか出会わない!海外から招待された人にたまに出会うくらいで。私は各国のダンサーを観察するのが好き。同じ動きも、アフリカ人とフランス人では違う捉え方になる。

Daniel : もう1つ質問するね。人に出会ったり経験を積んだり創作活動を広げることにはどんな意味があるのかな…?終わりはないの?ダンスの限界って何?

Mamiko : そんなのわかんないわ!(笑)

Daniel : 何かを追求しているという感覚はある?

Mamiko : あるわね。何かを探していると言うか…何を探しているかは知ってるの。奥深いところでね。言葉では言い表せないなぁ。でも知ってるの。変ね!(笑)

Daniel : 君はいつアーティストを目指したの?子供の頃、それとも学生時代?ご両親はアーティスト?

Mamiko : いいえ全然よ。父は全く理解できなかった。ダンスなんか何になるんだ?何のために踊ってるのかってね?講師として給料が出たことで父は少しだけ安心したみたいだけど!母は少し違った。彼女も最初はとにかく驚いてたけど私の舞台はいつも見に来てくれた。

Daniel : 家族に本当にだれもアーティストはいないの?

Mamiko : 本当にだーれも!

Daniel : 僕らの社会では多くの人が楽しくない仕事をし、心配事を抱えて生きていくけど、アートとして悲しみを表現する人もいるよね…どちらがより生きていると言えるだろうか?君にとって、生きるとは?

Mamiko : 私にはみんな生きていると思える。毎日会社に言って不満ばかりで辞めたいけど生活のためだから仕方が無い。常に文句ばっかり、だけど彼にはヴァカンスがある!そう、彼はヴァカンスのために働く!(笑)ヴァカンスのために働くって私にはとっても愉快に思えるの、この考えた方大好き!辛抱辛抱、ヴァカンスのためなら!(笑)
だって日本にはそんな考え方ないもの。若い世代は少しずる変化があるけど!日本ではヴァカンスなんか頭にないから、日常イコール仕事。仕事、仕事、仕事、1日休み、また仕事仕事、仕事、2日休み…。フランスに住むようになってフランス生活のリズムを理解したわ。仕事、大きなヴァカンス、仕事、冬休み、仕事、パックのヴァカンス…最高ね、すごく面白い!

Daniel : でも、それは生きてると言える?

Mamiko : そうよ、生きてるじゃない!

Daniel : 違う質問をしてみよう…じゃあ仕事人間的な生き方は何故君に合わないの?

Mamiko:あら私にとってはダンスも仕事よ。

Daniel :そうだけど、ちょっと捉えかたが違うよね!

Mamiko : アーティストか否かよりも中身が大事だと思う。例えばダンサー1人にしても、すごく有名で優秀なダンサーで有名劇団と仕事してる、イコール内面が充実してると言えるかしら?そうとは限らないわ!

Daniel : じゃあ、生きているってどういうこと?自分に正直であるってこと?

Mamiko:そう、例え毎朝仕事に行くばかりの生活に不満があってもヴァカンスがあり、家族を愛している、そこにらしさがある、だからOK!(笑)

Daniel : らしさ…そういう風にしか生きられないという意味で?

Mamiko :違う生き方は出来ないけど、好き嫌いは分かっている。そこさえ スッキリしてるなら、充分に生きていると言える。

Daniel:常に不満がある人は、不満そのものが人生だと?

Mamiko:そう言えるわね。とにかく中身が大事ってこと。アーティストとサラリーマンをカテゴリー別にするのは私は好きじゃない。中身が充実している人はオリジナリティーがある。私にとってオリジナルである事はとても大切。自分自身に喜びを持つべきね。

Daniel:ダンスを踊る時、1番の望みは何?

Mamiko : 人々と交流すること!私には観衆の反応がよくわかるの、作品を通してずっと観衆と繋がっていたいわ。交流、交流、とにかく交流!

MAMIKO MITSUNAGA

NIHONGO
VERSION FRANCAISE FRANCAIS
LOGO KATATSU 2015
KIKOERU
la trace